【CEATEC JAPAN 2006】 男と女の携帯電話プロジェクト

感性によるデザインから、感性デザインプロセスへ

クールなデザインでターゲットを掴む・・・
「カワイイ」でターゲット層のティーンに訴求・・・
抽象的なコンセプトワードを見つめながらアイデアを考える日々。マーケティング調査? フィールドワーク?なにか新しい切り口はないのだろうか?
デザイン案は展開した。でも何を根拠にアイデアを決めるのか?センスだけで決める前に、もっと確かな決め手はないのだろうか?
あります! 新しい私たちの取り組み「感性デザインプロセス」をご提案します。
感性デザインプロセスとは
簡単に言えば、「感性だけでデザインしない」ということです。
矛盾するようですが、それが感性デザインプロセスです。よりターゲットニーズに適合する確度の高いデザインを論理的根拠を援用しながら生み出すために、デザインのプロセス自体をデザインしました。
消費者のデザイン的な好き嫌いの判断要素を統計的に解析し、詳細なデザインディテールにまで展開、その結果を参考にデザインアイデアを膨らませます。複数アイデアからベストなものを選択する時にも、調査結果が根拠になります。
応用すれば商品に望まれる機能の選択、購買意欲を刺激する性能の抽出などにも役立ちます。
▼ CEATECに出展する「感性デザインプロセス」を実践したプロジェクトとは? ▼
男♂と女♀の携帯電話プロジェクト
男は、女は、どんな携帯電話のデザインが、どうして好きなのか、そして嫌いなのか。どうやったら、男が、女が好きなデザインになるのか。
今年は、携帯電話のデザインに対する「男」と「女」の好き嫌いを統計的に解析し、その結果を指針として「男」と「女」に普遍的にウケるデザインにチャレンジ!
感性評価フェーズ
「実際のデザインワークに反映できる情報」を、どう探り出すか。これが感性デザインプロセスの肝であり、その手段が感性調査です。
感性調査は、よくあるマーケティング調査のように嫌いの傾向だけを探るものではありません。デザインアイデアのネタとなるような具体的なデザインディティールの嗜好傾向まで抽出します。
STEP1:SD法によるアンケート 携帯電話のデザインに対する印象を形容詞対に基づいて調査
Webアンケートにより、 30機種の携帯電話それぞれのデザインから感じる印象を、抽象的な28対の形容詞へ展開。
査モニターは、男性150名、女性150名とし、1名につき10機種を評価してもらうよう割り付けます。
STEP2:重回帰分析 デザインの「好きー嫌い」に大きく影響を与えている形容詞対を抽出
男女別にデザインの「好きー嫌い」を外的基準とするステップワイズの重回帰分析を実施。
デザインの好みの変動に大きな影響を与えている形容詞対を、男女それぞれ4つずつ抽出します。
STEP3:ラフ集合分析 抽出された形容詞対と携帯電話の各デザイン要素との関連を分析
抽出された形容詞対が、携帯電話のどの形態要素から受ける印象なのかを数理的に導くため、ラフ集合によって分析。
出力された決定ルール条件部から、C .I. 値の高いものに着目し、各形容詞対の形態要素を抽出します。
STEP4:感性マッピング分析 携帯電話の感性マップから具体的なデザインコンセプトを決定
重回帰分析やラフ集合による分析結果に基づいて、形容詞対マッピングや男女差が明確になるマッピングを作成。
これにより、男女それぞれが好むデザイン要素を明確にし、より具体的なデザインコンセプトを詰めます。
▼ 感性評価からデザインフェーズへ ▼
デザインフェーズ
感性調査の結果をもとに、具体的なデザインアイデアを展開しますが、最後はセンスと論理の合わせ技です。デザイン案をチョイスする際も、よりコンセプトに適合するアイデアを選ぶために、感性調査の結果を参考にします。
STEP5:デザインイメージの具体化
デザインコンセプトを視覚的に表現する、デザインイメージパネルを作成査
STEP6:デザインアイデア展開 具体的なデザインのアイデアスケッチを展開
STEP7:デザイン決定 多数のアイデアスケッチの中から、よりターゲットに好まれるデザインを探る
たくさんのアイデアスケッチの中から、最もデザインコンセプトに適合する(=ターゲットに好まれる)デザインを、これまでのプロセスを十分に把握したデザイナーの視点により男女各1案づつ選出。
選出したデザイン案をブラッシュアップしたものが、最終デザインとなります。
STEP8:デザインモデル作成 最終デザインを立体化
STEP9:デザインモデルの追加評価
今回のデザインモデルが、結果として男性、女性に受け入れられるのかを確認
デザインした男性向け、女性向けの各モデルが、実際のユーザにどの程度評価されるのかを確認するため、昨年の11月時点での最新機種を交えて、STEP1と同じ条件で調査を実施しました。これで良い評価が出なければ、このデザインプロセスや私たちのデザインセンスに疑問あり、ということになってしまいますから、緊張の調査実施です。
さて、その結果は、30機種中で・・・・
男性:MIND(男性向け)が3位!! WISH(女性向け)が7位
女性:WISH(女性向け)が2位!! MIND(男性向け)が7位
うれしいですね!ナンバーポータビリティで各社力を入れている最新機種を抑え、男女それぞれが3位以内に入る結果です。狙い通りに、男性向けは男性に、女性向けは女性に高い支持を得られました。今回のテーマ「感性デザインプロセス」のポイントである、ユーザ視点の感性分析からデザインワークへの一連の流れに妥当性があったことが証明できたのではないでしょうか。
今回のプロジェクトにとどまらず、これからもU'eyesDesignは新しいデザインプロセスのあり方を模索し続けていきたいと思います。
| 男の好感度順位データ | 女の好感度順位データ | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ![]() |
SH902is (Silver) | ![]() |
810SH (Silver) | |
| 2位 | ![]() |
810SH (Silver) | ![]() |
wish (White) | |
| 3位 | ![]() |
mind (Black) | ![]() |
SH902is (Silver) | |
| 4位 | ![]() |
SH903i (Blue) | ![]() |
N702is (White) | |
| 5位 | ![]() |
P702id (Silver) | ![]() |
N701i (White) | |
| 6位 | ![]() |
705SH (Gold) | ![]() |
705SH (Gold) | |
| 7位 | ![]() |
wish (White) | ![]() |
mind (Black) | |
| 8位 | ![]() |
N701i (White) | ![]() |
P702id (Silver) | |
| 9位 | ![]() |
910T (Black) | ![]() |
W43H (White) | |
| 10位 | ![]() |
703N (Blue) | ![]() |
SH903i (Blue) | |





























